ペットボトルロケット競技には、飛距離競技をはじめとして多くの競技種目があります。 |
飛距離競技-規定競技 | ペットボトルロケットの飛行距離を競います。規定競技では、ポンピング回数、打ち上げ角度が定められています。 |
飛距離競技-自由競技 | ペットボトルロケットの飛行距離を競います。自由競技では、ポンピング回数、打ち上げ角度は自由となっています。 |
飛行高度競技 |
ペットボトルロケットがどれだけ高く打ち上げられたかを競います。 |
パラシュート降下競技 | パラシュート付きのロケットを、目標の一点にどれだけ近く降下出来るかを競います。 |
飛行姿勢安定度競技 | ペットボトルロケットが、揺れ・回転しないで飛行出来た時間を競います。 |
救援模擬競技 | ロープ付きのロケットを60メートル以上飛ばし、ロープを引き寄せてロケットを手元に回収するまでの時間を競います。 |
デザイン競技 | ロケットの飛行性能ではなく、ロケットのデザインを競います。 |
競技規則 |
日本ペットボトルロケット競技規則97年改訂版より抜粋 |
ペットボトルロケットの定義 | |
使用済のペットボトルを再利用して、水と圧縮空気を使ってペットボトル自体を固定部から発射できる機能をもったものを水噴射ペットボトルロケットという。 | |
ペットボトルロケットの構成 | |
・水噴射口部は、次のとおり構成する | |
噴射口 | ペットボトルの口部に取り付けられるようにしたもの。(PCA.J噴射口を推奨します。) |
パッキン | 水漏れ(圧力漏れ)を防ぐため、ゴムパッキンを必ず組み入れること。 |
・本体は、次のとおり構成する | |
圧力タンク | 圧力タンクは、ペットボトル内へ圧縮空気を注入するため、炭酸系飲料用のペットボトルを必ず使用すること。 |
ダミータンク | ダミータンクは、圧力タンクの上部へ取り付けるものですが、使用の可否は自由とする。ダミータンクの材質は問わず、何段に取り付けてもかまわない。 |
翼 | 翼は、ペットボトルを材料とする。翼はペットボトルロケットの本体下部に取り付けること。翼の枚数は問わない。 |
ポリエチレントップ | ショック吸収用のヘッドは、安全確保のためにペットボトルロケットの最上部に必ず取り付けること。(PCA.Jポリエチレントップを推奨します。) |
本体接続部・発射架台 | |
1 | 本体接続部は、下部より圧縮空気を注入できる機能を有するものとする。(PCA.J発射口) |
2 | 打ち上げ台は、打ち上げ部を固定して角度調整機能を有するものとする。 |
3 | 公認競技では、日本ペットボトルクラフト協会公認の打ち上げ台(PCA.J PBランチャー等)と公認空気入れを使用する。(PCA.J DIA PUMP) |
打ち上げコート・区画線・エリア | |
1 | コートは長方形の平坦地で、コート面から最小限100メートルの高さまでに障害物があってはならない。コートの広さは安全緩衝帯を含めて長さ130メートル以上、幅60メートル以上とする。 |
2 | 区画線は、いかなる場所でも建築物などから最小限20メートル離すものとする。 |
3 | コートの長い側の区画線をサイドライン、短い側の区画線をエンドラインという。サイドラインは風上から風下とし、風速は概ね3メートル以内とする。 |
4 | 片方のエンドラインより5メートル離れた位置に両サイドラインを結ぶ直線を打ち上げラインと呼び、囲まれた面を打ち上げエリア、残りの面を計測エリアという。 |
5 | 計測エリア内に両サイドラインを結ぶ直線、打ち上げラインから40メートル離れてDFライン、DFラインから10メートルおきに計測ラインを引く。 |
6 |
片方のエンドラインと両サイドラインから5メートル離れた線をOBラインといい、囲まれた面をOBエリアという。 |
7 | 公認コートは、下記のとおり区画し、OBエリア内に吹き流しを設ける。 |
役員及び職能 | |
・役員団の構成 | |
審判長 1名 | |
審判員(線審兼務) 若干名 | |
計測員 若干名 | |
記録員 若干名 | |
検定員 若干名 | |
ただし、やむを得ない場合は、審判長が審判員及び検定員、記録員を兼務して競技を行うことを認める。 | |
・役員の職能 | |
1 審判長 | (1)審判長は、競技に関しての最高役員であり、競技に関する最終決定を行う。 |
(2)審判長は、競技の開始から終了までの間、一切の問題に判定を下す権能を持つ。何らの理由で競技が一時中断された時間も、またこれに含まれる。 | |
(3)審判長は、規則に明示されていない一切の問題に関しても、判定を下す権能を持つ。 | |
(4)審判長は、他の役員の判定を誤審と判断した時には、それを覆すことができる。 | |
(5)審判長は、打ち上げエリアに位置しなければならない。 | |
2 審判員 | (1)審判員は、審判長の補助者となり、審判長の要求に従って補佐する。 |
(2)審判員は、機体交換の監視をする。 | |
(3)審判員は、チームのキャプテンの義務を監視すると共に要求を審判長に伝える。 | |
(4)審判員(線審)は、打ち上げライン、DFライン、サイドライン、OBラインを明確に観察できるように位置し、ロケットがライン近くに到達したときは「グット」(白旗)あるいは「アウト」(赤旗)を判定する。 | |
(5)審判員は、その他審判長が明確な判断を下し得ないような事項に関して、審判長の要求に応じて意見を述べることができる。 | |
3 計測員 | (1)計測員は、ロケットの到達位置・高度・姿勢を判定し、速やかに計測することを任務とする。 |
(2)計測員は、その計測値を記録員に伝達する。 | |
(3)計測員は、計測値に伝達に補佐員を介することができる。 | |
4 記録員 | (1)記録員は、審判長の近くに位置し、若しくは計測値を転送し本部内に置く記録係と連携の上計測値、その他公式記録を作成することを任務とする。 |
(2)記録員は、事務局及び受付より提出された修正済みの打ち上げオーダーリスより競技が進行しているかを監視する。 | |
5 検定員 | (1)検定員は、機体エントリーのときにロケットの安全検査を行うことを任務とする。 |
(2)検定員は、救助想定の判定及びデザイン競技の審査を行う。 | |
チーム | |
・チームの構成 | |
1 | 競技に参加できるチームメンバーは5名以内とする。チームを構成するメンバーのうちから、1名をキャプテンとする。 |
2 | チームには、打ち上げ係、空気入れ係、回収係を若干名置くことができる。 |
・キャプテンの義務及び権利 | |
1 | キャプテンは、競技の規律、安全について責任を負い、全メンバーの代弁者である。 |
2 | キャプテンを通じてのみ審判長に発言することができる。ただし、競技の進行中に審判長、審判員の判定に対して、キャプテンの異議の申し立ては許されない。 |
3 | キャプテンは義務を遂行する場合に限り、競技中も審判員に話し掛けることができる。 |
・メンバーの義務 | |
1 | メンバーは、つねに公明・誠実に、かつ楽しく、安全にプレイを行い、審判の指示と判定に従わなければならない。 |
2 | メンバーは、負傷の原因となるおそれのある可燃物や金属類などを携行して競技をしてはならない。 |
・機体の交換 | |
1 | チームは1競技につき、3機体を限度に交替することが許される。 |
2 | 競技の進行中に、打ち上げ台へ固定した機体は交換するこができない。 |
水量及び空気圧 | |
打ち上げは、水と圧縮空気のみを利用し、その水量と空気圧を次のように定める | |
1 | 水:圧力タンクへ注水する水量は自由とする。 |
2 | 空気:空気圧力は、減圧タンク付きの自転車用空気入れを使用し、ポンピング回数を競技種目ごとに定め、空気入れは主催者が用意したものを使用する。 |
打ち上げ姿勢及び打ち上げ | |
1 | 打ち上げ姿勢は、いかなる場合でも打ち上げエリア内とし、腕を延ばした状態で発射部のロックを外すものとする。 |
2 | 打ち上げの合図は、5カウントダウンの後、「打ち上げ」(白旗)とする。 |
3 | カウントダウンは、審判長または審判長が指名した審判員が行う。 |
4 | 打ち上げオーダーは変更できない。 |
5 | 打ち上げオーダーが来たチームは速やかに打ち上げエリア内に入らなければならない。召集合図後、5分を経過しても参集しない場合は打ち上げを没収する。 |
6 | 召集合図とは、オーダー時刻または召集案内をいう。 |
判定及び測定 | |
1 |
計測エリア内に落下したものは「グッド」とし、審判員は白旗で合図、計測員は速やかに打ち上げラインから種目別に、距離・高度・姿勢・救助想定を測定、記録員は、その数値を記録する。 |
2 | 計測エリアの外へ出たものは「アウト」とし、測定対象から除外し審判員は赤旗で合図する。 |
3 | 飛距離競技は、打ち上げ後、最初に機体が停止した地点を計測するものとし、計測は打ち上げラインからの最短部とする。 |
4 | 記録は、表示し公表する。(記録表示用ボードの設置) |
5 | 光学測定等、機器による計測は基準となる点、線を公表して使用することができる。 |
6 | 打ち上げる方向、自由競技の打ち上げ角度(上限、下限)は、競技の安全性を最重視して審判長が判断するものとする。 |